8月11日 回転寿司
admin≫
2011/08/11 23:24:48
2011/08/11 23:24:48
今日は、南大阪の経営研究会で経営計画策定勉強会がありました。
今回は、前回が「ポートフォリオ」での「自社の強み・弱み」の自社分析と
「市場環境」での「外部分析」を中心に勉強しましたので、次の「中期経営方針」と
「年度経営方針」に関してでした。講師は、南大阪の会員さんでとても勉強熱心で
いつもご夫婦でその真摯で謙虚に学んでいるお姿には尊敬の一語に尽きる奥様のH女史で
とても聞きやすくわかりやすいのは元々、教職をされていただけでなくお人柄だと。
今回は、回転ずしの「あきんどスシロー」さんを事例にYOU TUBEまでご準備されて
その業務内容と戦略に関して学ぶことが出来ました。「すし御三家」と言われるのは
「かっぱ寿司」のカッパ・クリエイト、「スシロー」のあきんどスシロー、「無添くら寿司」の
くらコーポレーション。3社は1皿100円を切る価格戦略をいち早く導入し、規模を活かしつつ、
あらゆる手段で経営効率を高めてきた。3社の市場シェアは5割近い。
また、御三家以外の追い上げも激しい。特に近頃台風の目として注目を集めているのは、
すき家のゼンショーが展開する「はま寿司」。ゼンショーが持つ圧倒的な購買力を活かせれば、
御三家に食い込んでくる可能性は高いと言われている。
急成長、そして激烈な競争を繰り広げている大手回転寿司チェーンで、スシローは
2番目の売り上げだそうだ。大手三社の中でスシローの特徴は、セントラル・キッチン
ではなく個店での現場調理によるおいしさによる差別化だそうだ。
回転寿司の「あきんどスシロー」が人気の秘密は、寿司自体はどうしても原価率が
高くてこの業界平均して40~45%位だそうです。しかし、「あきんどスシロー」は
さらに高く原価率は平均50%以上と飲食産業では明らかに非常識な原価率です。
残り50%もあるマージンからIT化など業務効率化、ローコストオペレーション、
立地(中心街にはなくちょっと不便な場所に設定したりの工夫もある?)を徹底して、
それから逆算して弾き出された利益を原価率 50%以上という非常識な高い原価率
として消費者に還元しつつ、「適正価格」と「高品質」のトレードオフを両立できた戦略です。
原価率の高さを、集客に結び付ける。効率経営とは相いれない、「逆転の発想」が同社の成長の源だ。
一般的にファミリーレストランや居酒屋など、外食業界平均の原価率は30%強。仕入れコストの高い
魚介類を扱うため、回転ずし業界のそれは40%強といわれている。
だが、スシローの原価率は回転ずし業界の平均をも上回る“50%”。スシローのコンセプトは、
「うまいすしを、腹一杯」だ。1984年の創業以来、高い品質のすしを、リーズナブルな価格で
提供したいという考えがその根底にある。
どうすれば「うまいすしを、腹一杯」味わってもらえるのか。
試行錯誤した結果、たどり着いたのが、セントラルキッチンを持たない」という選択だった。
セントラルキッチンとは、食材の調達・加工を集中的に行う工場。セントラルキッチンを持つことは、
外食チェーンが成長するための、いわばセオリーともなっている。スシローも00年、一度はセントラル
キッチン導入に舵を切ったが、早くも04年には全面廃止し踏み切る。「うまいすし」を実現するため、
すしネタはできるかぎり店内の包丁でさばく道を選択しました。実は、スシローの持続的利益を実現
する秘訣は、ここにありました。
セントラルキッチンで行う調理と店内調理の最大の違いは、魚の鮮度です。セントラルキッチンで
加工した場合、加工前と加工前後で、魚を2回凍らせ、2回溶かす作業を行わなければならない。
そのため、切り身の断面が酸化し、うま味である「ドリップ」が逃げ、味が落ちてしまう。
スシローは「食材以外のコストを徹底的に抑制する」ことで対処した。
そして「回転ずし総合管理システム」の導入だ。すし皿に無線タグを取り付け、顧客が選んだ皿を
リアルタイムで把握することで、需要予想の制度が向上。同業他社よりも低い1.5%の食材ロス率
(かっぱ寿司2%弱、くら寿司6%)を実現している。このシステムはレーンを350メートル以上移動した皿を
自動的に排除することで、鮮度維持にも寄与している。仕入れ原価以外のコスト管理の意識の高さが、
ネタの品質の高さを下支えしている。セントラルキッチンをあえて持たず、食材の品質にこだわるという
セオリーから外れた考え。一見非合理ながらも、筋の通ったスシローの戦略は、苦肉の値下げ競争の
渦中にある、他の外食チェーンへのヒントになるかもしれない。業界の非常識こそが戦略でした。
このように、戦略的なことであったり利益の上がる仕組みを知ることが「ベンチマーキング」と
言える。単に、「会社見学」では時間の無駄であることを理解しなければならない。。
今回は、前回が「ポートフォリオ」での「自社の強み・弱み」の自社分析と
「市場環境」での「外部分析」を中心に勉強しましたので、次の「中期経営方針」と
「年度経営方針」に関してでした。講師は、南大阪の会員さんでとても勉強熱心で
いつもご夫婦でその真摯で謙虚に学んでいるお姿には尊敬の一語に尽きる奥様のH女史で
とても聞きやすくわかりやすいのは元々、教職をされていただけでなくお人柄だと。
今回は、回転ずしの「あきんどスシロー」さんを事例にYOU TUBEまでご準備されて
その業務内容と戦略に関して学ぶことが出来ました。「すし御三家」と言われるのは
「かっぱ寿司」のカッパ・クリエイト、「スシロー」のあきんどスシロー、「無添くら寿司」の
くらコーポレーション。3社は1皿100円を切る価格戦略をいち早く導入し、規模を活かしつつ、
あらゆる手段で経営効率を高めてきた。3社の市場シェアは5割近い。
また、御三家以外の追い上げも激しい。特に近頃台風の目として注目を集めているのは、
すき家のゼンショーが展開する「はま寿司」。ゼンショーが持つ圧倒的な購買力を活かせれば、
御三家に食い込んでくる可能性は高いと言われている。
急成長、そして激烈な競争を繰り広げている大手回転寿司チェーンで、スシローは
2番目の売り上げだそうだ。大手三社の中でスシローの特徴は、セントラル・キッチン
ではなく個店での現場調理によるおいしさによる差別化だそうだ。
回転寿司の「あきんどスシロー」が人気の秘密は、寿司自体はどうしても原価率が
高くてこの業界平均して40~45%位だそうです。しかし、「あきんどスシロー」は
さらに高く原価率は平均50%以上と飲食産業では明らかに非常識な原価率です。
残り50%もあるマージンからIT化など業務効率化、ローコストオペレーション、
立地(中心街にはなくちょっと不便な場所に設定したりの工夫もある?)を徹底して、
それから逆算して弾き出された利益を原価率 50%以上という非常識な高い原価率
として消費者に還元しつつ、「適正価格」と「高品質」のトレードオフを両立できた戦略です。
原価率の高さを、集客に結び付ける。効率経営とは相いれない、「逆転の発想」が同社の成長の源だ。
一般的にファミリーレストランや居酒屋など、外食業界平均の原価率は30%強。仕入れコストの高い
魚介類を扱うため、回転ずし業界のそれは40%強といわれている。
だが、スシローの原価率は回転ずし業界の平均をも上回る“50%”。スシローのコンセプトは、
「うまいすしを、腹一杯」だ。1984年の創業以来、高い品質のすしを、リーズナブルな価格で
提供したいという考えがその根底にある。
どうすれば「うまいすしを、腹一杯」味わってもらえるのか。
試行錯誤した結果、たどり着いたのが、セントラルキッチンを持たない」という選択だった。
セントラルキッチンとは、食材の調達・加工を集中的に行う工場。セントラルキッチンを持つことは、
外食チェーンが成長するための、いわばセオリーともなっている。スシローも00年、一度はセントラル
キッチン導入に舵を切ったが、早くも04年には全面廃止し踏み切る。「うまいすし」を実現するため、
すしネタはできるかぎり店内の包丁でさばく道を選択しました。実は、スシローの持続的利益を実現
する秘訣は、ここにありました。
セントラルキッチンで行う調理と店内調理の最大の違いは、魚の鮮度です。セントラルキッチンで
加工した場合、加工前と加工前後で、魚を2回凍らせ、2回溶かす作業を行わなければならない。
そのため、切り身の断面が酸化し、うま味である「ドリップ」が逃げ、味が落ちてしまう。
スシローは「食材以外のコストを徹底的に抑制する」ことで対処した。
そして「回転ずし総合管理システム」の導入だ。すし皿に無線タグを取り付け、顧客が選んだ皿を
リアルタイムで把握することで、需要予想の制度が向上。同業他社よりも低い1.5%の食材ロス率
(かっぱ寿司2%弱、くら寿司6%)を実現している。このシステムはレーンを350メートル以上移動した皿を
自動的に排除することで、鮮度維持にも寄与している。仕入れ原価以外のコスト管理の意識の高さが、
ネタの品質の高さを下支えしている。セントラルキッチンをあえて持たず、食材の品質にこだわるという
セオリーから外れた考え。一見非合理ながらも、筋の通ったスシローの戦略は、苦肉の値下げ競争の
渦中にある、他の外食チェーンへのヒントになるかもしれない。業界の非常識こそが戦略でした。
このように、戦略的なことであったり利益の上がる仕組みを知ることが「ベンチマーキング」と
言える。単に、「会社見学」では時間の無駄であることを理解しなければならない。。
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